私見・恐竜本

恐竜のアイコン
今まで自分が体験した恐竜関係の本やソフトについて主観と独断で語ります。


[New!]

解説書・研究書][図鑑][フィクション・その他][ソフト

お勧めマーク
☆マニアにお勧め、◎小・中学生にもお勧め、×マニアには勧めない


[解説書・研究書]

恐竜
"The Dinosaur",1970

W.E.スウィントン、小畠郁生訳、築地書館
恐竜学を網羅した教科書的な本。情報も古いし、結構細かくて読みにくい。でも古典らしいから押さえとかなくちゃと思って読んだのだった。まあ、“押さえて”起きたい人は挑戦してみてください。[Nov. 15,1996]

恐竜学:☆
小畠郁生編、東京大学出版会,1994

日本の恐竜関係の学者がよってたかって恐竜とその周辺に関する学問の教科書にと作った本だそうだ。
恐竜の歩行や翼竜の飛行を工学的に解析したところなど、よんでいるとワクワクする(当然、数式は読み飛ばす)。植物に関しては自分が疎いこともあって、いまいちだった。植物の名前を挙げつらうだけで終って欲しくないな。そこから見えて来る中生代の地球についてもっと解説してほしかった。[Oct. 2,1996]

最新恐竜学:☆
平山廉・復元画:小田隆、平凡社新書、1999

網羅的な最新情報を期待していると、ちょっとがっかりかもしれない。最新恐竜学というよりは、最新平山説といった感じの読み物である。平山氏は本職は亀の研究家だそうだ。それだけに、カメ化石から読み取る中生代の世界に関する記述は非常におもしろく、久々の科学的興奮を覚えた。
一方、恐竜に関してはいまいち。行き過ぎた温血説への警鐘や、竜脚類の頭骨のつき方に関する考察など、ふむふむと思うのだが、いかんせん、記述がくどくて、途中で「ありゃ、これは書き下ろしじゃなくて論説集だったか?」と思ってしまったり…。
小田氏の復元画はそうそう手に入るものではないので、そのためにもマニアは蔵書しておくべき1冊だと思う。ただ、文庫という紙質のせいか印刷がいまいちクリアでなくて、細密な復元画がもったいない![May. 7, 2000]

恐竜たちの地球:◎
冨田幸光、カラー版岩波新書、1999

こちらのほうが「最新恐竜学」っぽい。冨田氏はもともとは中生代ほ乳類の研究家だが、現在、国立科学博物館の古生物関係のヘッド(?)なので、恐竜といえばひっぱり出されるお方である。
で、この本は、定番になりつつある分岐分類学に基づいた恐竜の網羅的な紹介本である。アメリカ自然史博物館などではとっくに分岐分類学に基づいた展示になっているが、日本の科学博物館関係者が公式(?)にこの考えを導入した本を出すのは初めてのことだと思う。
出版当初、恐竜マニアの間では「イラストをほとんど使わず、展示物の写真だけで構成した本」として話題に上った。ちょっと漢字が多くて小学生には読みづらいかもしれないが、復元骨格の写真がふんだんにあり価格も安いので、是非、見てみてほしい。[May. 7, 2000]

恐竜探検記:☆
"On the Trail of Ancient Man. - A Narrative of the Field Work of the Central Asiatic Expedition",1926
R.C.アンドリュース、小畠郁生訳、小学館,1994

いまや伝説となったアンドリュース隊の発掘調査の記録の抄訳。ゴビ沙漠の炎の崖で恐竜の卵を見つけた話はあまりにも有名である。この探検旅行の目的は人類の発祥の地を探すことにあり、恐竜はオマケだった。ということで、この本は原著から恐竜に関係のない部分を除くという有り難い配慮がなされている。[Nov. 15,1996]

恐竜の力学:☆
"Dynamics of Dinosaurs and Other Extinct Giants",1989
R.M.アレクサンダー、坂本憲一訳、地人書館

恐竜の模型を水に沈めて体積を測ったり、足の太さから強度を求めて走れたかどうか考察したり。著者は恐竜の生態の工学的分析をはじめた第1人者だと思う。上記「恐竜学」でもかなり引用されている。恐竜フリークなら一読をお勧めする。ともすると情緒的になりがちな恐竜生態論に対して新たな視界を開いてくれる一冊だと思う。[Nov. 15,1996]

恐竜の復元:☆
犬規則久、岩波書店、1997

岩波科学ライブラリーというシリーズの中の1冊。専門的な内容が一般向けに書かれているという不思議なシリーズである。で、この本は人間の骨の名称の説明からはじまり、骨格を復元する時に考慮すべき事柄などを解説している。いろいろな恐竜復元図の比較などもある。これは結構目から鱗ものだった。私は以前からグレゴリー・ポールの復元図が気に入らなかったのだが、理由が説明できなかった。これを読んではじめて、四足歩行恐竜の肋骨の角度が後ろ向きで前後の足の間隔が狭すぎるからだと、気付いた。見ればそう描いてあるのだが、言われるまで気付かない。見る目がない、とはまさにこのことである。[Apr. 12, 1998]

哺乳類型爬虫類:☆
金子隆一、朝日選書、1998

待っていたのだ、この本。哺乳類型爬虫類とは恐竜が栄える前、古生代ペルム紀から中生代三畳紀にかけて栄えた我々の御先祖さま。御先祖さまなのに、何故かよい解説本がなかった。海の向こうでも事情は同じらしく、お勧め本といえばマクローリンの「消えた竜」1冊という寂しさだったのだ。
私はマクローリンの本を読んで目から鱗が落ちて以来、この御先祖さまのことをもっと知りたいと切望していた。で、金子氏はやってくれました。再び鱗が落ちたのだった。研究の歴史から最新の分類学まで網羅していて、マクローリンの本が一般向けの啓蒙書ならこの本は一般向けの専門書。記述がやたら細かいが、細かいことが嫌いな人は骨の特徴なんてところは、読み飛ばしてしまえばいい。それでも未知の世界の扉が開かれるときのワクワクを体験できると思う。とにかく、御先祖さまの全貌を知ることのできる貴重な1冊である。[Sep. 22, 1998]

モンゴル恐竜調査の夢:☆◎
林原自然科学博物館準備室編、山陽新聞社,1995

1993〜1995年モンゴル科学アカデミーと林原自然科学博物館準備室が共同で行ったモンゴルの恐竜化石発掘調査の記録。元は新聞の連載記事だったらしく、読みやすい。発掘調査というのがどういうものかわかって大変参考になるし、面白い1冊である。私が参加したツアーでおなじみのバルスボルド博士やハグワーさんも登場する。モンゴル&恐竜に興味のある人には強くお勧めする。[Nov. 15,1996]

46億年 地球は何をしてきたか?:☆
丸山茂徳、岩波書店、1993

「地球をまるごと考える」というシリーズの中の1冊。プレートテクトニクスを一歩進めたプルームテクトニクスという考え方について解説している。これがなかなか科学的な説得力に満ちていて、おもしろいのだ。ページ数は多くないが濃いというところもポイント。
恐竜といえば、中生代の大陸のカタチを抜きには語れない部分がある。そういう意味で、恐竜ファンにお勧めする。[Apr. 12, 1998]

利己的な遺伝子
"The Selfish Gene", Rechard Dawkins, 1976,1989
R. ドーキンス、日高・岸・羽田・垂水訳、紀ノ国屋書店

読みにくい本である。翻訳がいけないのか、原文がいけないのかはわからない。著者はずいぶん世間からいじめられていたのだろうか。マルクス&エンゲルスの『共産党宣言』のようだ。だからあまりお勧めしないが、原典に触れておくのが大事だと思う人は読んでおくといいだろう。
恐竜と進化論は切り離せないところがある。世間でともすると拡大解釈されたり誤解されたりする“利己的な遺伝子”の意味をちゃんと把握しておくのも恐竜ファンのたしなみといえるかもしれない。まあ、科学指向の恐竜ファンなら意味を取り違えていることはないと思うが、心無い隣人からの「なんで恐竜は」攻撃にあいやすい人は理論武装しておくとよいだろう。[Apr. 12, 1998]

解説書・研究書][図鑑][フィクション・その他][ソフト

[図鑑]

動物大百科・恐竜:☆◎
"The Illustrated Encyclopedia of Dinosaurs",1985
デイヴィッド・ノーマン、濱田隆士監修、平凡社,1988

自分の家にもちゃんとした図鑑を、と買った1冊。ジョン・シビックの絵が気に入って選んだ。私の恐竜好きを知っている従姉がアメリカみやげに買って来てくれた恐竜図鑑がなんとこいつの英語版。うーん、きっといい本なんだ。
日本語版はその英語版に新たなページを少しだけ加えてある。大人向きの図鑑だが、小中学生にもお勧めする。[Nov. 15,1996]

解説書・研究書][図鑑][フィクション・その他][ソフト

[フィクション・その他]

恐竜の飼い方、教えます:☆
"How To Keep Dinosaurs",1983
ロバート・マッシュ、別役実訳、平凡社

薄いけどキョーレツな1冊。よっぽどの恐竜マニアじゃないとこの本は書けまい(著者は動物学の学者である)。イラストとちょっとした文が入っている絵本だ。恐竜に詳しくない人がどのくらい楽しめるかわからないが、知っていれば知っているだけウケると思う。[Oct. 2,1996]

恐竜レッドの生き方:☆◎
"Raptor Red",1995
ロバート・T・バッカー、鴻巣友季子訳、新潮文庫,1996

過激な恐竜温血説で有名なあのバッカー博士の小説。主人公はユタラプトル。ヴェロキラプトルのサイズを大きくしたようなやつだ(ジュラシック・パーク・サイズ)。
で、これがまたよい。読んでいるうちに「生きもの地球紀行」を見ている気分になる。これって、小説としての出来がとてもよいってことかな。ジュラシック・パークの続編「ロストワールド」より、こっちを映画化して欲しい。
ちょっとやり過ぎだって思う生態が描かれているが、著者の学説の主張というよりは恐竜への愛を感じてしまう。バッカー氏の行き過ぎが気に入らない人にはけちょんけちょんにされそうだけど、私は好きだ(彼の説に全面賛成というわけではないが)。[Oct. 2,1996]

ロストワールド
"The Lost World",1995
マイクル・クライトン、酒井昭伸訳、早川書房

映画化が決定しているという、ジュラシック・パークの続編。でもね、読んでみたら恐竜ものというよりスプラッターもの。映像上の刺激を優先して作られたって感じがしてしまう。一応、進化学上のアイデアを元に小説を書いたっていえるんだろうけど、「ジュラシック・パーク」を読んだ時程の感動はない。クライトン氏の描く硬直した人物像は相変わらず好きになれないし…。だから人にはあまり勧めない。[Oct. 2,1996]

さらば愛しき鉤爪New!
"Anonymous Rex", 1999
エリック・ガルシア、酒井昭伸訳、ヴィレッジブックス(ソニーマガジン)

恐竜が主人公、であるがSFというよりはミステリーである。SF好きの私は前半はちょっとつらかった。しかしだんだん…。
映画化の話もあるらしい。でもな、これを映画にするとなるとR18かスプラッターか…。いや、お話そのものはエロでもグロでもないけど、映像で表現しちゃうと…。あとは読んでのお楽しみ。[Dec. 13, 2001]

歩く恐竜、走る恐竜
鍛冶隆著、忽滑谷周司監修、開成出版

折り紙で恐竜を作る。その指南本である。ラインナップは結構すごい。できあがりも結構かっこいい。足の部分の折り方の差で「直立」「歩行」「走行」と分かれている。
しかしだ、本を見ながら折るというのはかなり難しい。しかも、所々、折り方の解説図での線の上下関係が出来上がり見本と違っていたりする。こっちはパニックである。お子さんのいる方はまず自分で練習してから子供に見せたほうがいいだろう。解読にかなり修行がいりそうなのだ。…ただ私が不器用なだけか!?[Jan. 7, 2000]

折ってみた

解説書・研究書][図鑑][フィクション・その他][ソフト

[ソフト]

Encyclopedia of Dinosaurs
CD-ROM、英語版、Macintosh Onlyだと思う、Gazelle Technologies,Inc.,1993

絵がいまいちだけど制作者の熱意が伝わっている。Mac World EXPOの時、500円で買った。
700種類くらいの恐竜の説明が入っているので、恐竜コンサイス事典として使えそうだ。もっと詳しく書こうと思ったのだが、何故か今動かない。うちのHyperCardの調子が悪いらしい。[Oct. 14,1996]

DINOPIX
CD-ROM、日本語版、Macintosh、バンダイビジュアル,1995

恐竜イラストギャラリーみたいなもの。図鑑・エデュテイメントの類ではない。一応、写真集と書いてある。田島照久という人の作品だ。協力・海洋堂と書いてあるので、CGだけじゃなくミニチュアも使っているものと思われる。
本で見た時は「なーんだこんなもの」と思ったのだが、展示会でモニターで見たら目が釘付け。思わず買ってしまった。同じ絵なのに、印刷とモニターでは何故か恐竜のリアリティーが全く違う。収録されているイラストはあまり多くない。「もっと見たいぞ〜」という気分にさせる。特に竜脚類と首長竜を扱った作品が秀逸。
ただねえ、インタフェースがよくない。うちのCD-ROMがのろいせいもあるけど、クリックしてもしばらく反応がなかったり、ボタンとそうじゃないところの区別がつかなかったりアイコンの意味がわからなかったり…。カチカチしまくって何がどうなってるのわからない状態になってしまう。電子玩具馴れしたお子様には勧められない。のんびりギャラリーモードで楽しむ大人向け作品といえるだろう。
余談だが、DINOPIXの絵はがきというのも結構いい。どこぞの恐竜展で買ったのだが、巷でも売っているのだろうか。[Oct. 14,1996]

Microsoft Dinosaurs:◎
CD-ROM、英語版、Macintosh、マイクロソフト, 1993

絵がよい。収録されている恐竜の数も多く、図鑑としても使える。でも私の好きなサウロルニトイデスとかステノニコサウルスが出ていない…。(と思ったら最近の学説ではステノニコサウルス=トロオドンということになっているらしい)
一応、小中学生お勧めマークをつけたが、英語なんでねぇ、日本語版だったらイチオシだな。(Windows用には日本語版があるかも)[Oct. 2,1996]

Smithsonian Institution Dinosaur Museum
CD-ROM、英語版、Macintosh&Windowsハイブリッド、Perspective Visuals,Inc. ,1994

出て来る恐竜が少ないけど、つつき甲斐がある。この優れたゲーム感覚には努力賞をあげよう。赤&青の立体メガネまでついてくる。で、立体画が数枚入っている。立体っぽく見えるのはいいんだけど、赤&青方式だと色が落ちちゃうのでリアリティに欠ける。下手な3DよりDINOPIXみたいなフルカラーの細密画のがよっぽど臨場感がある。
恐竜クイズに初級・中級・上級とある。しかし、初・中級にあまり差はなく、私は楽勝だった。上級はなかなかパーフェクトがとれない。だって、問題文も答えの選択肢も英語なんだもん(と、いうことにしておこう) ちなみに、このCD-ROMはWeb上で注文できる。注文ページはこちら[Oct. 15,1996]

解説書・研究書][図鑑][フィクション・その他][ソフト

上の絵はオビラプトルのつもり。自分でやるとこんなんしかできん。

[↑]トップへ戻る
Dec. 13, 2001

Copyright(c) Nekomatagi, 2001