とらの腹水闘病記

[--------------]
2002年5月、とらのお腹に腹水がたまっていることが発覚。
癌性の浸出液だそうです。
2002年6月に亡くなりました。

このページは個人の経験を元に書いています。学術情報ではありません。
体験談としてご利用ください


New!

腹水

お腹に水がたまる:
腹水とは、お腹に体液がたまったものである。静脈の圧力があがって、水分が血管の外に滲み出てしまうのだ。フェレットの場合は
  1. 心臓に疾患がある
  2. 癌がある
で起きるそうだ。
腹水の診断と対処:
お腹にたまっている水はレントゲンをとると白く写る。また、エコーをとると黒く写る。それらを見てお腹の張りが腹水かどうか、診断できるらしい。
対処方法としては、次の2つがある。
  1. 利尿剤で、体の水分の排出を促す
  2. お腹に針をさして水を抜く
他にもあるかもしれないが、とらの場合はこの2つの方法について獣医さんから説明があった。

とらの場合

発症:
2002年1月、副腎疑惑で遠いほうの病院へいって診てもらった時、「この子はお腹が張っているね」といわれた。しかし、2月23日に内臓の腫れを確認するレントゲンをとった時は、腹水はみられなかった。
5月2日、フィラリヤのお薬をもらうため、近所の病院へいった。その時「腹水がたまってますね」といわれた。遠いほうの病院で腫れの治療中だったので、その時点では何もしないことにした。
5月10日に腫れの経過観察のため遠いほうの病院へ。レントゲンをとったらばっちり真っ白。腹水だった。当面、利尿剤で水分排出を試みることに。その日は、消炎剤と利尿剤を注射した。
経過:

飲み薬で毎朝消炎剤、朝晩利尿剤を与える。
2002年5月13日、利尿剤の効果か、先週1110gあった体重が1025gに減っていた。
5月14日、経過観察のために遠いほうの病院へ。排出が順調みたいなので、引き続き利尿剤で対処することに。この日は利尿剤の注射をし、飲み薬の消炎剤は分量を減らした。

5月20日、経過観察のため、遠いほうの病院へ。一時期張りがおちついたお腹がこの一週間でまた膨らんできた。利尿剤ではおいつかないので、針を刺して水を抜くことになった。

水を抜くこと自体は難しくないそうだが、抜いた後が要注意なのだそうだ。ということで、その日は夜だったので病院で預かってもらって、明朝から水抜き処置をすることにした。

5月21日、腹水を抜いた経過は良好だということで、迎えに行く。結局、300ccも抜いたそうだ。抜いた水をみせてもらった。茶色い。レントゲン等などでは心臓に異常はみられず、とらの場合は癌性の浸出液だとのこと。
病院ではマーシャルフードをばりばり食ったそうだ。お腹の圧迫されなくなって、食欲が出たのか?
血液検査の結果からは

麻酔からの覚め方も順調で、この分なら、もし開腹手術をやるとしても大丈夫そうだといわれた。
ただ、腹水を抜いてみるとかなりガリガリ、腫れもぽっこりわかるほどでかかった。腫れは位置からして肝臓じゃないかと。

5月22日、300cc水を抜いたので、体重も300g減の734g。この日の様子は近頃のうちのやつら 2002年春参照。
帰ってきたばかりの時はよかったのだが、だんだん元気がなくなりだんだん食べる量も減っていった。なんだか、ドライフードを噛むのもつらいみたいだ。心配なので1週間待たずに病院へいくことにした。体重も718gに落ちていた。

5月24日、遠いほうの病院へ。補液の注射と、消炎剤と利尿剤を注射した。
脱水と利尿剤、肝臓と消炎剤について先生にきいてみた。

療法食のa/d缶を試食させてもらったら、とらの食いつきは極めて良好だった。これなら行けそう。帰りの車の中でも目を覚ましちゃ、a/d缶を舐めていた。
腹水は検査中なのだが、癌細胞と思われるものがたくさん含まれていたそうだ。病理からの結果待ちである。

補液した日は調子よかったが、効果が切れるとまた心もとなくなる。だが、とりあえず、a/d缶は目が覚めると舐めに来るし、シリンジでも強制給餌でもいやがらないので、とらには頑張ってもらう。水で薄めたアイソカルは冷たいとイヤみたいだが、ぬるま湯だと結構飲む。

5月25日、平日の給餌が心配なので、とらはびゃっこたちと別居させることにした。個室にa/d缶と水溶きアイソカルをいれておいた。翌朝、a/d缶はちみっと減っていた。独力で食べたようだ。季節がら、心配ではあるが、12時間も絶食させるわけにはいかないだあろう。
まだよろよろしていて、給餌が終わるとすぐ寝てしまうが、5月26日には体重が退院直後とほぼ同じ732gに戻った。これが腹水じゃなくて体力の増加分だといいのだが。(ドライフードは食べないくせに、おやつのフェレチョコは食ったぞ…)

【現在のお食事と薬】

とら、置き餌を全く食べなくなった。
5月28日、辛そうなのでまた病院へいって補液してもらう。利尿剤と消炎剤も注射
5月31日、ハンモックに粗相していた。足がたたなくなりつつある。また病院で補液と注射。病理の結果、腹水の中にうようよあったのは癌細胞だった。但し、どこの癌かは不明。
強制給餌は2.5ccのシリンジで1日6〜8本だったが、フェレ仲間から少なすぎると指摘を受けた。
先生は無理な給餌は勧めないといった。

病院で5ccと10ccのシリンジをもらってきて、様子を見つつ、給餌量を増やした。
とらが這って動いて、寝袋とご飯とトイレの場所が確保できるようにと、ペットサークルを注文した。FMLJに問いかけたらお薦め商品に関してすぐに返事があり、たまいたちに問い合わせたら在庫有りですぐ送ってくれた。頼もしきフェレ仲間!
この日から、夜はとらは放し飼い。居間の寝袋で寝ていて、トイレしたくなると這い出す。私は床で寝て、とらが這い出したらトイレをさせて給餌する。とら、3〜4時間起きに起きる。

6月2日、病院で補液と注射。この日、犬猫経腸栄養剤(カケシア)という粉ミルクみたいなものを処方された。アイソカルより栄養があるそうだ。熱めの湯で溶くと、とらはかなり喜んで自分で飲む。
とら、ますます動けなくなってうんちまみれになってしまうので、実家に移動することにした。昼間は母が見て、夜は私が見る。置き餌の必要がないので、ペットサークルは使わず、小さい別居用ケージを使用。
給餌量もうんと増えて、1回8〜13ccを1日6〜7回(1日40〜80cc)。カケシアは5cc(粉の状態で)を同じく6〜7回。

6月4日、補液と注射のため、母に病院に連れていってもらった。温度管理がいまいちで、とらを少し疲れさせてしまった。必要なら腹水抜きもと思ったのだが、先生と電話で話して、リスクが大きいからとこの日はやめにした。

6月7日、体重が910gまで増加。お腹が張って苦しそうなので、再び腹水を抜いてもらうことに。行きは母が連れていき、帰りは私が迎えに行く。
かなり心配したが、部分麻酔で可能だったとのことで、リスクはだいぶ軽減した。それでもまた300cc抜けた。体重は640gに。1回目に抜いた時より減っている。
とら、身が軽くなって絨毯の上なら少し歩けるようになった。ペットシーツは滑ってふんばれないので、うんちが体についてしまうことには変わりない。
3〜4時間ごとに寝袋から顔を出すので、トイレさせて、栄養ミルクを飲ませて、a/d缶を給餌する。
この頃の様子は近頃のうちのやつら 2002年夏参照。

楽になったのもつかの間、腹水はすごい勢いでたまる。6月11日にまた抜いた。この時は95cc。体重は820g(前日)→746gに。また少し楽になる。頻繁に抜かなくてはならないのでと、病院のほうで少し代金を割引してくれた。
足はだいぶしっかりしてきた。やはり、最初の頃に給餌量が少なくて栄養不足で踏んばれなくなってしまったようだ。足のためにビタミンBを処方してもらった。ビタミンBは本来は神経系の問題で足が動かなくなった時に効果があるらしいのだが、とりあえずとらにも与えてみることにした。
6月14日頃から栄養ミルクの飲みが悪くなった。たまに飲まない時もある。給餌は受け付けるのだが…。

6月17日、体重が900gを越えたのでまた腹水抜きに。220cc抜けて、692gになった。2回目の腹水抜きの時より50g増えている。腫瘍の成長ではなく、血肉であることを願う。
あまり続けるのもいけないのでと、消炎剤と利尿剤は中止して、サプリメントとビタミンだけでいくことにした。
処置後、迎えにいったらとら、なんとなく冷たかった。体温を測ってもらったらやはり低めとこのとで、湯たんぽを用意してもらった。麻酔の副作用で体温が上がりにくいことがあるそうだ。
家に帰ってからも体温が上がっていなかったので、湯たんぽを温め直して入れた。

6月18日、朝の4時に給餌。まだ暖まってない。ゆたんぽ入れなおし。これが私ととらの最後になってしまった。母は8時に給餌、ゆたんぽ入れなおし。ちゃんとうんちもしたそうだ。その後、お昼、時間になっても起きてこないので見たら寝袋の中で冷たくなっていたそうだ

その日の午後、亡骸を母に病院に連れていってもらって開腹調査(?)してもらった。腫れていたのはどの臓器か、癌はどこに起きたのかが知りたかったのだ。うちにはまだびゃっこもすざくも、ミントもタイムもいる。またなんらかの病気でお腹を開ける/開けないの判断をしなくてはならないかもしれない。私も状況を知っておきたいし、先生にも経験値を積んでもらいたかった。
とらの癌は上は腹膜から、肝臓、膵臓、腎臓、下は膀胱までお腹中に広がっていたそうだ。一番ひどく腫れてぼっこりしていたのは膵臓だった。副腎はそんなに腫れていなかったそうだ。癌の初発がどこかは病理に出して検査する。心臓と肺は大丈夫だったから、苦しくはなかったでしょうといわれた。
私としては、ハゲ具合は副腎ぽかったのに腫れてないのは謎。膵臓があんなにひどくなってたのに膵臓腫瘍で引き起こされるインスリノーマの症状がなかったのも謎。病理の結果待ちだ。

6月19日、実家のわんこの眠るお寺で火葬して合同葬にしてもらった。他のフェレもわんこもにゃんこも構わなかったとらなら大丈夫だろう。それに、たくさんの人がお参りしてくれるから寂しくもないだろう。

New!

病理の結果、とらの癌の初発は肝臓とのことだった。
5月の血液検査の時、値としてはそれほどひどくはないが、肝臓のあたりが腫れているっぽいといっわれたのがあたっていたのだろう。


フェレット友達の知恵袋

食べない、具合が悪いなどを経験したフェレット友達からいろいろなアドバイスをいただきました。
一口に「食べない」といってもその子によって有効な対処方法は違います。対処方法の引き出しが増えることはありがたいです。

ねこまたぎの悔恨

年初に急激に腫れた時にとっておけば、とも思った。でも、その時、手術はしない道をとったのだった。

  1. 「右の副腎でとれないかもしれない」といいわれたのがデカかった。「とればすっきり」の部位だったらとったかも。
  2. 寿命よりとらが楽に生活できることを望んだ。結果的に腹水で苦しい思いをさせてしまった。
  3. 最初、強制給餌の量が少な過ぎた

こんな経験値が増えるのは本意ではないけれど、フェレットの医療も飼養も少しでも進歩して、楽しく暮らせる時間が少しでも長くなることを祈念します。


ここの素材を使っています
[牛飼いとアイコンの部屋]


[↑]トップへ戻る
May. 26, 2002
Last Modified: Sep. 21, 2002

Copyright(c) Nekomatagi, 2002