用語説明およびコメント
恐竜の分類
恐竜は爬虫綱双弓(そうきゅう)亜綱祖竜類(鰐もこの仲間)のうち、竜盤目と鳥盤目の動物をさす。この2つは骨盤の形で区別する。といっても、この竜盤目/鳥盤目という分類は時代遅れらしい。アメリカ自然史博物館などでは、恐竜を分岐分類学的に"Hole In Hip Socket"といっている。しかし、1998年の国立科学博物館の大恐竜展では竜盤目/鳥盤目を使っていたので、ここではそのまま使わせていただく。
竜盤目には草食で超大型の四足歩行する竜脚類(ジュラシック・パークに出てきたブラキオサウルスのようなやつ)と肉食で二足歩行の獣脚類(小さいやつからティラノサウルスのような大きなものまで)を含む。
鳥盤目は多種多様な草食恐竜を含む。
収斂進化
同じような生態の生き物は同じような形に進化するという事柄をさす。例えば、速く走る生き物は、哺乳類でも爬虫類でも長いスネを持ったダチョウのような姿になるとか。
アロサウルス
[アロサウルス]竜盤目獣脚類で、中生代ジュラ紀の肉食恐竜ゆーめー人といえばこいつのこと。しろーとでもわかるティラノサウルスとの違いは、前肢に3本指があること。(ティラノサウルスは2本)
アンハングエラ
[アンハングエラ]翼竜目プテロダクティルス亜目の翼竜。プテラノドンと違って歯と反り返ったくちばしを持つ。ブラジルでよく見つかるようだ。
イグアノドン
[イグアノドン]鳥盤目鳥脚類、主に二足歩行をしていた草食性の恐竜。「イグアナの歯」という意味の名前で、初期のころに見つかった恐竜として有名。広く分布していたらしく、世界中から発見されている。
ヴェロキラプトル
[ヴェロキラプトル]竜盤目獣脚類の小型肉食恐竜。ジュラシック・パークで一躍有名になったやつ。名前はすばしこい泥棒という意味。(本当はジュラシック・パークのやつよりひとまわり小さいらしい。あの大きさのやつはユタラプトルというそうだ)後ろ足に大きな鍵爪があり、敏捷な生き物で、集団で狩をしたといわれている。
ウダノケラトプス
鳥盤目角竜(草食)プロトケラトプス科。プロトケラトプスより2まわりくらい大きくて全長5mといわれている。最初の発見地はツグリギン・シレから西へ40〜50kmくらいいったウーデン・サイルというところ。論文記載は1992年と最近登場した属である。
羽毛恐竜
羽毛の痕跡を持った恐竜一般をさす。シノサウロプテリクス(中華竜鳥)、コンフキウソルニス(孔子鳥)、カウディプテリクス(尾羽鳥)ベイピャオサウルス(北票竜)、シノニトサウルス(中華鳥竜)など一連の羽毛の痕跡を持った恐竜化石が1990年代後半に中国から大量にみつかっている。孔子鳥などはトリに分類されることもある。
オヴィラプトル
[オヴィラプトル]竜盤目獣脚類の小型肉食恐竜。卵泥棒という意味の名前がついている。それは最初の発見の時、卵と一緒に見つかり、歯の無い特徴的な口をしていたので、他の恐竜の卵を盗んで食べる奴と見なされたからである。
その後、抱卵姿勢の化石が見つかって汚名返上。但し、何をたべていたのかははっきりわかっていない。
ガリミムス
[ダチョウ恐竜]竜盤目獣脚類のダチョウ恐竜。
カンプソサウルス
中生代の淡水性爬虫類。恐竜や鰐の属する祖竜類ではなく、鱗竜類(海トカゲといわれるモササウルスもこの仲間)に属する。形は鰐に似ている。
サイカニア
[アンキロサウルス]鳥盤目鎧竜の草食恐竜。モンゴルで見つかっている種類である。こいつらは四肢が短くがっしりした体つきで、背中に装甲板、脇には骨質の刺がならび、尻尾には骨質の瘤がついている。私はまだ不勉強でピナコサウルスとサイカニアのどこが違うのかよくわかっていない…。
サウロポッド
[ディプロドクス]首の長い巨大草食恐竜、竜脚類のことを横文字でいうとこうなる。厳密にはSauropodaになるはず。
有名なところではアパトサウルス、ディプロドクス、ブラキオサウルス、マメンチサウルスなどがいるが、モンゴルからは全身骨格は出ててなかったはず。
サウロロフス
鳥盤目鳥脚類の草食恐竜。とさかのような骨質の突起があり、鼻腔につながっている。これを使って声を出したのではないかと言われている。
ダチョウ恐竜(オルニトミモサウルス)
[ダチョウ恐竜]竜盤目獣脚類のうち、ダチョウに似た体形を持つグループ。首と足が長く小さな頭を持っている。基本的に肉食。雑食じゃないかともいわれている。ジュラシック・パークに出てきたガリミムス(集団でどーっと走ってきたやつら)もその仲間。
タルボサウルス
[チラノサウルス]竜盤目獣脚類、モンゴルで見つかっている大型肉食恐竜。上野の科学博物館の入口にいるやつだ。モンゴル自然史博物館でも目玉となっている。チラノサウルスに非常によく似ていて、はっきりいって私には区別がつかない…。
角竜(ケラトプシア)
[トリケラトプス]鳥盤目の草食恐竜のうち、角と襟飾りを持つグループ、トリケラトプスが有名。
デイノケイルス
大きな腕しか見つかっていない謎の恐竜。ダチョウ恐竜説、蟻食いもどき説などいろいろある。この手がサウロロフスのようなタイプの生き物のものだとすると、いままで見つかった竜脚類をしのぐ、とんでもなく巨大な姿となる。
ハドロサウルス
白亜紀に栄えた大型鳥脚類(草食)の1グループ。カモハシ恐竜ともいわれる。子育て恐竜で有名なマイアサウラもハドロサウルスの仲間である。モンゴルではクリトサウルス、サウロロフスなどが見つかっている。
ピナコサウルス
[アンキロサウルス]鳥盤目鎧竜の草食恐竜。ゴビではよく見つかるようだ。中国とカナダの恐竜発掘プロジェクト(1994年に大阪で大きな展示会があったやつ)では、ピナコサウルスの幼体が折り重なるようにして埋まっている化石が内蒙古から見つかっている。
プシッタコサウルス
鳥盤目角竜の小型草食恐竜。鳥脚類から角竜に分かれる途中の形態を持つ生き物といわれている。口が角竜とおなじオウムのクチバシ型をしているが、角や襟飾りはない。角竜は四足歩行だが、こいつは鳥脚類と同じく二足歩行をしていたらしい。
プロトケラトプス
[プロトケラトプス]鳥盤目角竜の小型草食恐竜。モンゴルといえばプロトケラトプス、1920年代に初めて恐竜の卵の存在が確認された種類。プロトというくらいで、角竜の特徴である角はまだなく額のコブ程度、襟飾りも小さめだ。トリケラトプスなど北アメリカの大型角竜の祖先形と言われている。
ノミンギア
竜盤目獣脚類の小型恐竜。オヴィラプトルの仲間。しっぽの先の骨が融合して尾端骨となっている。これは現生鳥類の尾羽がつく部分と構造が同じ、ということで、この恐竜にもしっぽに尾羽がついていたのではないかといわれている。(詳しくは林原自然博物館のプレスリリース参照)
モノニクス
[モノニクス]竜盤目獣脚類の小型肉食恐竜。但し、アメリカ自然史博物館ではトリに分類している。骨格が非常にトリに似ていて前足が大きな爪付きの一本指に特殊化している。

恐竜アイコンはらんこさん
趣の違うやつは自作


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Last Modified: June 3, 2004

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