サインシャンドまで
キャンプ地を去る日、朝起きたら月が沈む直前だった。朝ご飯前に荷物を整理してテントをたたむ。
朝ご飯は、ソーセージドーナッツみたいな揚げパンだった。
トラックに荷物を積み込む。積むにもいろいろ順番があるようだ。これはモンゴルスタッフだけでやる。日本人メンバーは片付けるテーブルを拭くとか青い倉庫テントの中を掃除するといった手伝いくらいしかできない。
片付け終わったら車両を並べて記念写真。全員・モンゴルスタッフ・モンゴルの研究所スタッフ、と3パターンくらい撮っていた。
帰りはリグデン号ではなくもう一台のほうのランクルに乗った。なんかハンドルがすごいカスタマイズされていた。
道中、水たまりが目立つ。だがしかし、帰りはスタック無しで乗り切った。
サソリのモニュメントがあるところから舗装道路になる。あとで調べたのだが、ここは「ハマル僧院特別保護区」で、近くに有名なお寺があるらしい。
で、道の向かい側にトイレがあったので使わせてもらった。トイレの至近にゲルがあり、これは…、と思ったら有料トイレだった。おじいさんがトイレの前に座っていて「500(たぶん・ぞーん)」と。ひとり500トゥグルクとのこと。20円くらいだ。私は現地通貨を持っておらず、持っている人に借りて払ってもらった。
中は水洗トイレで手洗い場もあり、それなりに綺麗だった。
シャインサンドの町は給油せずに通過。
ドルノゴビ県のゲートは去年来た時に表示が「シャインサンド」に変わっていた。そういえば、今回、ラクダをみかけなかった。他の車に乗っていた人は見たといってので、タイミングが合わなかったのだろう、道中、ずっと外を見ているわけではないので。
ウランバートルまで
帰路のお昼も道端ピクニックだ。あまりにも平らだったので、トイレはデリカを遠くに移動させてその影でどうぞということに。だいぶ遠いデリカまではお花畑のよう。まさに「お花摘み」である。
小型トラックはキャンプ地にいるときから、押しがけならぬ引っ張りがけをしないとエンジンがかからなくなっていた。大丈夫なのかなぁ、ウランバートルまでたどりつけるのかな。トラックとはお昼時点で分かれてしまったので、その後はいかに。
草が多いと牛も活発なのかも。牛横断に何度か出くわす。途中、ガソリンスタンドの敷地に牛が入り込んで、スタンドの人が軽く追い払う場面も。
ウランバートルに近づくと、西欧風の建物がぽつんと建っていたりする。でもあのポツン加減だと上下水道とか、どうなんだろうか。さらに近づくと作りかけのビルがあちこちに。そして市内は相変わらず渋滞。
ランクルの運転手は裏道に詳しいらしく、住宅街の路地をガンガン行く。他の2台より先にホテルに着いた。
なんとかまだ店が空いている時間に着けたので、夕飯を食べに出た。初日に入れなかったほうの韓国料理屋に入ってみた。前回の反省もあって注文数を控えたら、今度は少なすぎちゃったみたいだ。量の判断、難しい。
夕飯後、町中をちょっとだけ散歩した。CUという韓国系のコンビニがたくさんできており、その1つに入ってみた。日本のお菓子の海外バージョンが結構あった。
成田へ
早朝、迎えに来てくれたときのと同じ車2台で飛行場へ向かう。1台目を止めて荷下ろしをしていたところ、なにやら、あとから来る車がみんな止められて…。
空港の中でVIPが移動しているっぽかった。警備の人がいて歩行者もこの先には行かせてもらえない。2台目は列の先頭で止められたまま。どのくらいストップかというアナウンスもないので、車道で停車したまま荷物をおろしてターミナルへ。
とっととチェックインしてセキュリティー、出国ゲートを通過し、搭乗待合室へ。
昨年と同じカフェでコーヒーとタルトと水を買って朝ご飯。おみやげにはキャンプ地で食べた飴を買った。キャラメル味の硬めの飴である。
…ちなみに、職場に「モンゴル土産です」と置いておいたら、みんなどんな味がするのか想像できず、おそるおそる手に取っていたそうだ。
帰りの飛行機は1機しかない大きめの飛行機だった。大きめといっても、左右3列、まんなか3列。さすがにトイレがたくさんあって行きのような行列はできなかった。
新しい機体だけあって、座席にタブレットがついていた。だが、タブレットの行程マップは、全部アルファベットか全部キリル文字だった。行きのスマホで見る行程マップはその国の文字表現でおもしろかったのに。機内映画はすべてモンゴルの作品だった。行きのスマホのやつは洋画もあったのにどういうことだろう。
窓はボタンで明るさ調整ができるやつだった。これだといちいち客室乗務員が離着陸時に「シェード閉めて」「シェード開けて」とか言わなくてよくて、遠隔でコントロールできるね。
機内食はビーフにしたけど、チキンも撮らせてもらった。謎の緑の米。どういうレシピなんだろうか。
成田には午後に到着。降りたら暑い! 気温はゴビとそんなに変わらないはずなのにずっと暑く感じる。おそるべし、湿度。(今年のゴビも湿度高めだったはずだが)
帰りの電車の車窓からみる田んぼが美しい。
11日間の旅行で、現地7日間はとても楽しかった。来年も行けるといいな。毎年そう、思う。
おしまい