発掘 後半

キャンプに現れたハリネズミ

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発掘4日目

この日も5時起床、テント内はひんやりして18℃、湿度40%
明け方、寝袋を布団がわりにかけて寝ていた。

左の人差し指の爪が欠けて、爪切りでカット。ドライシャンプーもしてみた。
ズボンはなんとなくベタベタしてきたので、やはりもう一本持ってくるべきだったか。
身支度後、テントの中で手帳にメモ書き。このところの発掘ではメモはスマホと手帳と両方書いている。移動中はスマホのが書きやすいが、あとで見るときは手帳のほうがいい。とりあえず、スマホになんでもかんでも書いて、手帳にはそこからピックアップして書く。時々「去年どうだったか」を調べる時に手帳のほうが扱いやすい。

トイレ付近にラクダの群れがきていて撮影。今年はラクダをよく見る気がする。

朝食は7時となっているが、集まりがおそい。

午前中、右目の痛みが激しくてテントに戻って目薬を指した。異物感はないので砂埃ではなく自分の汗にやられたかもしれない。マスクをしていると目の下に汗が溜まるのだ。マスクの代わりに手ぬぐいを口・鼻の周りにまいて、こまめに汗を吸い取るようにしてみた。

写真で人が並んで掘っているところは、孤立した化石がどんどん出てくる。朝はひんやりだったのに気温が上がって37℃。取り出した化石のジャケッティングも順調に進む。

13時昼食。ホーショルだった。テントの支柱に鳥が止ってさえずっていた。何の鳥だろう。

午後の発掘は15時半スタート、ぐーんと気温が上がってなんと日向は46℃!
他のメンバーが重要化石に取り組んだり孤立化石を掘ったりしている間、自分は将来あるだろうジャケット準備のための溝を掘り続けていた。おそらく、今年はもう扱わないであろう場所ではある。

夕食は肉とじゃがいもとパンとスープ。スープがおいしい。

この日は星も見えないし虫が来るしで22時テントに戻った。テントの中27℃で暑い。

ペルセウス流星群の極大日だったので、夜中に何度か起きて流れ星を見た人たちがいたらしい。星好きさんたちは根性あるな。

発掘5日目

起床5時15分、動き出す前に念のため目薬。テント内26℃、湿度60%,暑い。
曇り、珍しく南寄りの風、北東は雨かも。

朝食は相変わらず時間になっても人が集まらない。みんな起きてはいる。朝食前から発掘現場で仕事している人もいる。

朝ごはんのわかめスープ、わかめが大量過ぎた。

8時15分発掘開始、29℃、湿度36%なのに蒸し暑い。
この日もずっと溝掘りをしていた。曇っていたので目汗はそんなでもなく手ぬぐいからマスクに戻した。

さて、今回の発掘での一番の山場、大きな化石を穴の底から取り出すのだ。上側はすでに石膏ジャケットをかけてある。下側はできる限り余分な土を取り除いてトンネル状に掘ってある。下準備は万端である。
ジャケットをジャッキで上げてまだつながっている他の部分と切り離し、縄をかけて、タイヤの上に乗せてる。そして、タイヤを車のウインチのワイヤーで引っ張る。車だけじゃなく人力でも引っ張る。力持ちのモンゴルスタッフに混じってひろしさんが大活躍。

スロープづくりに電動工具が登場したものの、重機などない中、木の板とかタイヤとか、いろいろな”あるもの”を駆使して作業を完遂するモンゴルスタッフの応用力はいつもすごいなと思う。

13時半くらいから昼食、ジャケット組は午前中に作業終わらせたいらしく、だいぶ遅くなってから昼食。春雨料理だった。ちょっと珍しいかも。

キャンプには冷蔵庫があるので、1日のうち一定時間だけ発電機が動いている。その時間は充電させてもらえる。

ギプソナとは、あらかじめ石膏をくっつけた包帯で、日本だと「石膏テープ」といった名前で売っているらしい。ここで使っているのはパンダのパッケージの中国製である。小さい化石の時に使っている。
大きい化石は、石膏を溶かした液を含ませた麻布を巻く。乾かす時間が必要なので、今年はもうこれ以上掘らない。測量したり地層を調べたり、残していく化石を保護したり、といった作業をする。

17時作業終了。
19時、食堂テントでくつろぐ。日没時、低い雲と地平線の間の夕焼け、雨の柱が見えた。

夜はまたしてもウォッカパーティだった。わいわい話をしていて、夜中になって晴れて、星が見えるようになった。
水のペットボトルが足りなくなっている模様。ジュースとビールはまだたくさんあった。

23時半テントに戻った。テント内24℃、湿度55%。2時40分、トイレへ。21℃湿度54%。ゴビなのに夜や朝はずっと湿度高め。

発掘6日目

発掘地最終日である。朝は北風が、冷たい。
6時半頃、外に出たらKさんと竜脚ドクターは既に発掘現場で計測などの仕事中だった。

今年は、水に浸して首に巻く保冷剤がいまいちうまくはたらかない。首が冷えないうちに生暖かくなる感じ。しまいには、保冷剤のぶつぶつが表面にでてきてしまった。だめだな、これ。
使い捨ての冷えタオルも使ってみたが案の定、すぐ乾いてしまった。うむ。日本で売っている冷却グッズって「ちょっとだけ外出、家に帰れば冷蔵庫」っていう前提だから使えないんだよねー。首に巻く保冷剤のいい感じのものがもうちょっと出回らないかなぁ。

7時朝食のはずだが、相変わらずみなさん出足が遅い。

もう「掘る」仕事はない。日本人メンバーは散歩、モンゴルスタッフは残りのジャケット、恐竜ドクターは地層計測、Kさんは標本整理にとりかかっていた。自分は発掘現場で計測やジャケットの仕事をぼんやり眺めていた。尻尾の残りをどうするかでモンゴルスタッフとKさんたちが激論していた。ジャケットして持って帰る/保護して埋め戻して持って帰るのは来年、の二択。モンゴルスタッフの間でも、Kさんと恐竜ドクターの間でも意見が食い違い、なかなか結論がでない。で、急にわたくしに振られて意見を求められた。えっ。
状況を整理しよう。

  • 化石は今まで何度も露出されたり埋め戻したりしていて壊れそう
  • 保護して埋め戻しても来年には壊れているおそれあり
  • ジャケットして取り出す場合、十分に乾かす時間がない
  • ギプソナで保護する場合は、乾く

ということで、無理してジャケットして取り出しても壊れる可能性があり、それならギプソナで保護して来年掘り出すにしたほうがいいのではないか。

そう言ったら、それで決まりになった。ちょ、そんな超重要なことを…。
とりあえず埋め戻すという結論が出たので、宙に浮いている部分に木切れで支えをつくりはじめた。大きな化石を運び出す時に使っていた木切れだ。

その後、昼食までの間、散歩してみた。そこら中にK氏の痕跡あり。

13時昼食、だが集まってから作り始めるかんじ。

午後は、例の穴から引っ張り出した大きな化石をトラックに積む作業。車の荷台に積むのだが、穴を掘ってそこにタイヤをはめ、車の荷台の高さを低くして運び入れていた。いろいろ考えるなぁ。

そしていよいよ埋め戻しだ。大きなゴミ袋を裂いて化石の上にかける。隙間を空のペットボトルを詰めた袋を置いて、さらにビニールシートをかけ、そのうえから土砂をかける。これが結構大変。
17時頃、埋め戻し終了、石投げ大会が始まる。バケツにむかって石を投げ入れる遊びだ。今回は、モンゴルスタッフ側も日本人メンバー側もツアー初参加の人がかなりうまかった。

夕方、またラクダがやってきた。
19時ちょっと過ぎから夕食。
正午に日本人メンバーが持ってきた恐竜トランプのクイズで遊んだ。超マニアは黙っていて、準マニアやマニアじゃない人が答えてて、なかなか盛り上がった。

22時頃、キャンプ地にハリネズミが現れた。モンゴルスタッフが見つけて声かけてくれた。たらいからすごい勢いで水を飲んでいた。かわいかった。眩しくてごめんね。

22時半頃、就寝。テントの中は22℃、湿度60%。

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