発掘地ではテントを張ってキャンプ生活、その様子を紹介する。
一人用テントで寝泊まりし、食事はタープの下のテーブルでとるスタイル。
テントとファシリティ
とにかく世話になったのがキッチンカー。小型トラックにガスコンロや冷蔵庫などいろいろな資材を積んできて、キャンプ地では荷物をおろして荷台が台所に早変わり。発電機も持ってきているので、充電できる。
キッチンカーの脇にテーブルを並べてタープをかけて食堂にしていた。
ちなみにこのキッチンカーは4WDではないので悪路に弱い。今回は大丈夫だったが、ぬかるみでスタックしがちなのであった。
テントは小ぶりだけど、足を伸ばして寝れるサイズ。大きい人だと対角線上に寝るそうだ。私はこの中にスーツケースを入れて重しにしている。
ちゃんと張れば結構な強風でも大丈夫なのだが、中には部品が摩耗していて風で潰れちゃうやつもあり、嵐の後にみんなで張り直したりしたものもあった。
トイレはテントがあるエリアから離れたところに設置された。穴を掘って、洋式便座をその上に置き、囲いをつけたものだ。扉はない。この洋式便座付きは楽ちんだ。以前は板を渡しただけのときもあったのだが、和式はものを落としそうだったりなんだりでちょっとつらかった覚えがある。
昼間はこの距離、問題ないのだが、夜に懐中電灯で行こうとすると無茶遠く感じる。近くにたどり着くまで見えないので、歩きだす方角を間違えると迷子になるのだった。
トイレのテント式囲いは強風が吹くときは予め撤去されるので、度々「荒野に便器」というシュールな風景が見られた。
お食事
食事は朝昼晩、料理人のナラさんが作ってくれる。持ち込んだ食材を使いまわして、モンゴル家庭料理だったり中華風だったり。おそらく日本人向けにしてくれてるのだろう、お米はほぼ毎日出るし、わかめの入ったスープとか、カレーもあった。
1日目の夕食に羊の茹で肉が出たのだが、盛られた皿を撮影しておけばよかった! 私の皿には一切れしかのってない。
2日目のお昼に、前日茹でた肉の骨が出された。髄とか軟骨とか。若者は果敢に食べていた。大好きなモンゴル料理のボウズ(小籠包みたいなやつ)は2、3個いただいた。
好き嫌いがあって、ピーマン・パプリカが混ざっている煮物や炒めものが食べられないので、時々おかず抜きになってしまっている。お手製揚げパンとかおいしくて、ついつい炭水化物過多に(^^;
普段はジュース類は飲まないが、炎天下労働後の冷えたスプライトは超うまい。
キャンプ地最後の夜はカセットコンロで焼肉だった。
地面と空と
3日目のお昼、キャンプ地にラクダがやってきた。耳にタグをつけていたので牧民のラクダだと思う。何を思ったか、キャンプ地の近くにずっと滞留していて、夕方に発掘作業をしている場所の近くを通り、去っていった。
休んでいるときも1頭は見張りに立っているっぽかった。さすが草食動物。
ゴビでは頭の丸いトカゲをよく見かける。すばしこいし保護色なので撮影しづらい。
キャンプ地近くにはピーヒョロ鳴いている鳥がいた。トンビのようだ。日本だと海岸によくいる鳥だが、ステップにもいるんだね。
ゴビでよくみるハリネズミにはお目にかかれなかった。モンゴルスタッフのテント近くにはきていたそうだが。
3日目は、モンゴルスタッフが今夜は雨なので早めに夕食、と言っていた。食事中に生暖かい風が吹いてきて、20時頃にテントに戻ったら雨が降ってきた。真夜中に風が強くなって嵐になった。(明けて、テント設置し直しが数件)
4日目の夕方は雲のない夕焼けだった。翌朝にはテントをたたむので雨が降ると困る。道もぬかるむから困る。ちょっと心配していたが天気は崩れず、無事に5日の朝を迎えることができた。
写真には撮れなかったが、満天の星はすごかった。ちょうど新月だったので月はなく、星だけで空がいっぱい。日本だと地平近くて見えづらい蠍座や、区別つかない射手座も認識することができた。